読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

星に願いを☆ミ

ただ、静かに暮らしたい。

ある子、昨今のドライな人付き合いに警鐘を鳴らす

毎日をもっと豊かに

f:id:alcoxxxx:20150606030106j:image

 
もう10年以上前のことになるかしら。
ある子は1年だけ、保険の営業をやっていました。営業と言っても、飛込み営業のようなハードなものではなく、既に契約しているお客さんの様子伺い(…隙あらば、追加でオプション付けたり笑)的な仕事でした。
 
都内の高級住宅街を回ることが多かったので、「まぁ、悠々自適な生活をされているマダムばかりなんだろうなー」という先入観を持っていたのです。
 
しかし、そこで目にしたものは…
 
なんという、果てしない孤独。
 
あんなに若いある子(しかも、保険の営業)にさえ、すがるように相談して来られる方もいらっしゃいました。
 
「お、重い…!  勿論、なんとかしてさしあげたいけど、23歳の小娘には重すぎる!!」
 
そう、思ったある子は、
 
「息子さん(or 娘さん)は都内にお住まいなんですよね?  息子さんにご相談されてみては??」
 
と、さら〜っと訊いてみたことがあります。
 
さすがにイチ保険の営業が家庭のことにズカズカと入り込むわけにはいきませんしね。
 
しかし、皆さんは口をそろえてこう、おっしゃるのです。
 
「子供には頼れないから
 
「もう、お嫁に行っちゃった子だし…」
 
 
…うーん、そんなに家が遠く離れているわけでもないような親子でさえ、こんな感じなのかあ(・_・;
 
なんだか、都会の高齢者の深い闇を見てしまったような気がしました。  そして、昔読んだ、トルーマン・カポーティーの小説を思い出しました。
 
『ミリアム』という、彼のデビュー作です。
 
この作品が出版されたのは、カポーティがなんと19歳のとき!
…ということは、書いたのはそれより更に以前、ということになります。10代の彼になぜ、老人、それも老女の気持ちがわかるのか?という問題は置いておいて(長くなるので…)、その作品にはこれまた当時、若かったある子が目を背けたくなるような孤独が綴られていたのです。
 
そして、ここ、日本の、それも高級住宅地に居を構える人ですら、遠い問題ではないんだ、ということを目の当たりにしたのです。
 
結局、仕事で近くに行った際にそういったご老人のお宅にお寄りする、ぐらいしか当時のある子にはできませんでしたが、ただの保険屋さんなのでそのぐらいが限度だよなぁ、と思います。
 
今や、ある子も30代となり、「本当の親孝行とは何だろうか?」と考えることが増えてきました。
ある子の周囲には、就職に成功して自活することが親孝行だと思っているような人がたくさんいます。
 
確かに、「便りのないのは良い便り」とは言いますが、前述したようなご老人がおられることを考えると、これほどの自己満足はないんじゃないかな、と…。
 
せめて、半年に1回でも実家に帰って、「何か困ったことはない?」と訊いてあげることが親孝行の、それも、第一歩なんじゃないなあ。
 
そりゃ、最初は「ない、ない!」って言われてしまうかもしれない。
 
けれど、何度も会って話を聞いてみることが大事なのではないだろうか。
 
交通費?  今まで育ててもらって、随分、ケチくさいことをおっしゃる!!
しかも、最近の人は大学まで通わせてもらっている方もすごく多い。
大人になった今だからこそ、その大変さってものが理解できるのでは?
 
なんだか、❝自分磨き❞に一生懸命になり過ぎて、「人のために何かをする」ということをしない大人が増えたなあ、と思います(以前もマンガエッセイで描いたけど)。
 
この世で一番、魅力のない人。それは他人を愛せない人だと思います。
 
勉強ができたって、仕事ができたって、困ったときに人に助けてもらえずに一人で死んでいくのがそういう人です。
 
「何か足りない」と思ったら、損得を考えず、他人のためになることをやってみたらいいと思う。
生活の豊かさ・心の豊かさってそんなことから始まるのではないだろうか。